日本への観光客数は3月、308万人を記録しました。円安やお花見シーズン、外国のイースター休暇などの要因が重なったことが背景にあります。日本政府観光局(JNTO)によると、統計記録のある1964年以降、ひと月で300万人を突破したのは初めて。日本では、今年も高級ホテルが次々と開業予定です。一方で、オランダは観光客抑制に苦慮しています。現地からのリポートです。
新規ホテルの建設、市内全域で禁止の方針
オランダの首都アムステルダムは、市内全域での新規ホテルの建設を禁止する方針だ。 既存ホテルの閉鎖に伴う建設は容認する一方、新たな場所での新設には厳しく対処する。
同市は、パーティーや薬物などを目当てに訪れる観光客の増加により、住民の日常生活が脅かされているとして、これまで対策を講じてきた。しかし、効果が限定的なため、さらに一歩踏み込んだ取り組みを進める。
同市のハルセマ市長らは17日、ホテルの新規建設禁止の計画を発表した。これまで7年間にわたり新たな建設の抑制に取り組んできたものの、20カ所以上の計画が進行状況にあるため、一段の引き締めに動いた。 例外とする閉鎖ホテルの建て替えについては、宿泊客数を建て替え前と同水準にすることが条件。小規模ホテルを大規模に変更することはできない。同市は「新たなホテルは市内中心部にないことが望ましい」と指摘したうえで、「(建て替えのホテルには)持続可能性などを踏まえた質的向上がなければならない」と強調した。
「Stay Away」キャンペーン、効果及ばず
アムステルダムは2023年初め、観光客抑制に向け「Stay Away(来ないで)」キャンペーンを展開。風紀の乱れを助長するような観光客の遠ざける狙いだったが、想定するような成果は上げられていないのが現状だ。 2023年の観光客の宿泊者数は約2,066万人となり、目標値とする2,000万人を上回った。同市の目標については、3万人の市民が署名しており、観光地で暮らす市民の日常生活を守るため、今回、行政がさらに踏み込んだ形となった。
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