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ハラルへの配慮はマスト!他文化・宗教にも寛容で日本食もふんだんに|マレーシア・佐々木華江

世界各国から現地のリアルな情報をお届けするアンバサダー発信。6月のトッピクは「食事」です。海外で暮らすとなると避けては通れない食の問題。今月からはメキシコも加わり、9カ国から情報をお届けします!第1弾はマレーシアから。海外慣れしていない夫と5歳と1歳の子どもを連れて移住した佐々木さん。仕事の合間や保育園でのランチ、家族での外食はどうしているのでしょうか?

マレー、中華、インド、ニョニャ!多様な選択肢

マレーシアアンバサダーの佐々木華江です。


主に3つの民族が暮らす多民族国家「マレーシア」。もちろん食事事情も多種多様です。ローカル料理としては「マレー料理」、「中華料理」、「インド料理」、「ニョニャ料理」(マレーと中華が融合したもの)の4つに分類され、これらの料理はだいたい5~15リンギット(160円~480円)で楽しむことができます。

日本人が聞いたことのあるマレー料理といえばご飯料理の「ナシゴレン」や「ナシレマ」、麺料理の「ラクサ」などがあると思いますが、マレーシアにはイスラム系の人が多く、それらの料理には「ハラル食品」が使われています。

マレーシア渡航初日に食べた「ナシレマ」。ココナッツミルクで炊いたお米を小魚や肉と一緒に食べるマレーシアのソウルフードです

ハラル食品について知ることはマレーシアで暮らす上でとても重要なことです。ハラルとはイスラムの教えに沿って加工されていて、食べるのを許されている食品のことをいいます。豚肉やアルコール類なども禁止とされていて、これらの食品を手に入れるには、スーパーでも「ノンハラルコーナー」という別途設置された特別な場所に入って購入する必要があります。

宗教的にイスラム教は豚肉が禁じられ、ヒンドゥ教は牛肉が禁じられているため、様々な人が入り混じる場所において食される肉は、必然的に「鶏肉」となります。そのため息子たちの学校給食は、「ミックス野菜のご飯とチキンスープ」「チキンヌードルと卵焼き」「チキンカルボナーラ」などチキン料理ばかり。

日本の保育園では、栄養士が栄養バランスを考えて献立を作り、家ではなかなか調理しないレバー類なども頻繁に食べさせてくれ、一汁三菜を基本に、見た目にもこだわった食育がされています。それと比べてしまうと、どうしてもこちらの給食は物足りなく感じるでしょう。日本の給食は世界的に見ても誇れる文化のひとつであることは間違いありません。

ちなみに次男はこちらで保育園に行き始めた初日に「今日のおやつでチョコレートパンを食べたわよ!」と先生に言われ、1歳半で即チョコレートデビューをしてしまいました(笑)。日本の保育園では虫歯などを懸念して、おやつにチョコレートがでてくることはありません。こういったことも「ま、いっか!」と受け入れていかなければ、マレーシア子育てライフはストレスフルなものになってしまうでしょう。まさに「郷に入りては郷に従え」ですね。

基本的にワンボールの保育園の食事も喜んで食べる次男

しゃぶ葉で豚肉補給、DAISOで調味料調達も

話は戻りますが、私たち日本人が普段何気なく口にしている食品の多くが「ノンハラル」。醤油なども発酵するときに発生するアルコールが禁止項目に当たります。こちらではお寿司屋さんなどにいくと、イスラムの人たちも楽しめるように「ハラル醤油」というものが置いてあるので驚きです。

このようにイスラム教には厳しい戒律がありますが、マレーシアの良いところは、サウジアラビアなどの国と比べて、他の文化・宗教に寛容なところかと思います。おかげで日本食が手に入るスーパーやレストランがだいたいどこのショッピングモールにも存在するのです。もちろん豚肉も食べられますし、お酒を出しているところもあります。我が家は日本でも有名なしゃぶしゃぶ食べ放題のチェーン店「しゃぶ葉」に定期的に通い、豚肉補給をしています(笑)。スーパーは「AEON」や「ドン・キホーテ」「業務スーパー」「伊勢丹」などがあり、食材に困ることはありません。

DAISOでの食品ラインナップの一部。牡蠣醬油が我が家のお気に入り

日本食が簡単に手に入り、食べたい!と思ったらすぐに食べることができる環境ではありますが、やはりそれらは「輸入品」。もちろん日本で買うより高くつきます。こちらの「DAISO」は100円ではなく180円〜200円する感覚です。そのため、しょっちゅう日本食を食べたり買ったりするのは家族移住の私たちには厳しい……。ありがたいことに、ローカル料理が大好きな夫は、近所の屋台やカレー屋さんなどで「盛りたいだけ盛って、飲み物をつけても10リンギット(300円程)だったよ!」と喜んでいるので、胸を撫で下ろしているところです。

夫の愛用している「ナシカンダール」(ぶっかけ飯)のお店。ご飯にカレーなど好きなおかずをかけてもらい自分スタイルに

現地の食事事情、ローカル料理が好きかどうかも海外移住の際に考える重要項目のひとつ。生活の満足度や家計が断然変わってきます。日本で子どもたちが喜んで通っていたファミリーレストラン的なお店はこちらでは見かけないので、これからは彼らにも少しずつローカル料理に慣れてもらって、外食もコストを抑えて、より楽しめるようになるといいなと考えています。

仕事の日のランチの一例。チャーハン9リンギット(約300円)。生搾り人参とオレンジのジュース6リンギット(約200円)

さて、マレーシア食事事情いかがでしたでしょうか。単身で外国に行っていた頃と違って、今回は子ども付きの海外生活。食事は割と悩むことが多いです。お金をかけて日本食を食べるか、安くローカルで済ませるか、自炊を頑張るか……。しかしマレーシアのおすすめポイントは他の外国と比べても選択肢が多く、工夫次第でどうにでもなるというところでしょう!

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