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訪問先でチャイを一杯。食を通じたコミュニケーションでインドを知る|インド・Anju

世界各国から現地のリアルな情報をお届けするアンバサダー発信。6月のトッピクは「食事」です。海外で暮らすとなると避けては通れない食の問題。第5弾はインドから。インドといえば何といってもカレー!でももちろん毎日カレーを食べているわけではありません。Anjuさんは、食事を通じたコミュニケーションには信条があるようです。「食いしん坊」を自称するAnjuさんによるインド食事情です。

「毎日カレーを食べているの?」

ハローナマステー、インド在住7年目のAnjuです。

インドで暮らしていると、「毎日カレーを食べているの?」「もう食べ物で体調崩すことなんてないでしょう?」と聞かれることが多いですが、そんなことはありません!毎日カレーを食べているわけでもないし、お腹を壊すこともあります(笑)!!

実際は、ないものを挙げたらきりがないインドでの生活。それでも日本では出会えない味や食事に出会えたり、生まれ育った日本の食の豊さを再認識することもあったり。地方によってもガラリと変わるインド料理を楽しみむ食いしん坊な私の食生活を紹介します!

南インドでよく食べられる主に米粉で作られるドーサという食べ物

ベジタリアンとノンベジをいったりきたり

インドに来てまず驚いたことは、ベジタリアンとノンベジタリアン(ベジタリアンでない人、『ノンベジ』と略されます)の区別です。レストランのメニューやスーパーなどで売られている食品に必ずと言っていいほどついている赤色と緑色の印。はじめは見かけるたびに「何だろう?」と思っていたのですが、赤丸の印はノンベジ、緑丸の印はベジタリアンという意味でした。

さらにびっくりしたことは、ベジタリアンとノンベジをいったりきたりする人がいるということ。ベジタリアンはずっとベジタリアンという人がほとんどのようですが、逆にノンベジの人は、曜日や宗教関連の行事、家庭での方針によって、その都度ノンベジとベジタリアンを選択する人もいます。その判断基準が何なのかは、まだ分からないことが多いです。

会社の同僚たちと食事に行く時も、ベジタリアンとノンベジでテーブルを分けて座り、それぞれ注文しています。また、日本や他国からの出張者のお土産などを配る時には、「ベジの人でも食べられるのか?」を確認する役目になっています。卵や豚肉エキスなどを使用されていると、ベジタリアンの人が食べられないので注意が必要です。

私も日本に一時帰国をする際のお土産選びは悩みます……。どんどん候補が絞られてしまい、前回のお土産は皆が大好きな日本のチョコレートとこんにゃくゼリーをオフィス用のお土産として選びました。

ちなみに、インドはマンゴーとても美味しいです!実は、インドは世界最大のマンゴー生産国。その種類はなんと200種類以上!気温が40℃近くになる4月以降はマンゴーの季節です。栽培されている地域によって味も甘さも変わり、マンゴーの味比べができるのはインドならでは。私はインドに来るまで生のマンゴーやパパイヤを食べたことがなかったので、夏の楽しみになりました。

インド産のマンゴー品種名(Kesar, Marika,Imam)が記載されているマンゴー

初めての買い物は冒険。日本食発見し安心

私が住んでいるのは、インド北部のデリー首都圏(デリーNCR)という地域です。いわゆる関東圏のような首都を含む大都市圏です。私がインドに来た7年前は、まだYouTubeでの発信も少なく、ブログなどから生活情報を収集していましたが、私が住んでいるエリアの情報はあまりありませんでした。

屋外のマーケットで売られている野菜。腐っていたり蝿が飛んでいたりすることもあるので品質は自分でチェック

(写真説明=屋外のマーケットで売られている野菜。腐っていたり蝿が飛んでいたりすることもあるので品質は自分でチェック)

「屋外のマーケットでヒンディー語でインド人と交渉しながら買い物するのか」、と思うと、たかが買い物でも私にとっては冒険でした。インドに到着してから、モールの中にあるスーパーで日本食材が手に入ることがわかった時は、「生きていけそう」と思ったのを今でも覚えています。それと、忘れられないのは日本人経営のベーカリーでシュークリームを食べたときの安堵感。初めてのインドで緊張し続けていたせいか、日本で食べていた味をインドでも食べることができたときに、「何とかなりそうだ」と心からほっとしました。

スーパーでは清潔にきれいに野菜が並べられている

コロナ以降はデリバリーアプリが各段に改善されたので、だいぶ暮らしやすくなったと感じています。デリバリーはコーヒー一杯からの注文も可能で、20分以内に届けてくれます。

それでも!日系飲食チェーン店や日系スーパーへの数や売られている食材の種類などは、他のアジア諸国と比べるとまだまだ不便であるとは思います。シンガポールやベトナム、タイに行くと、街中にある日系飲食店やコンビニ、日本食材を見つけては、「日本みたい!!」と心の中でキャーキャー騒いでいます(笑)。

郷に入れば郷に従え。チャイも飲めるように

さて、そんなインドの食生活ですが、私は昼食は自宅から持参をするかデリバリー・外食を半々の割合済ませ、晩御飯はできるだけ自炊を心がけています。自宅に帰る途中に韓国系スーパーや日本人が経営しているオーガニック食材店があるので、帰宅途中に買い物をして帰るのがルーティン。ビリヤニ(インド風炊き込みご飯)や焼きそば、チベット風餃子(モモ)などをテイクアウトして帰ることもあります。

インドで手に入る食材で作ったお弁当

ちなみに日本食レストランの値段はローカルレストランの10倍。唐揚げ弁当が1,300円ほど。ちょっと高いですよね。

そんなインドに暮らしていて、変わったことがあります。

日本で暮らしていた時は、甘いものが苦手で一口羊羹さえ食べ切ることができなかったほど。今は、チャイ(ミルクティーに砂糖とシナモン等の香辛料を入れた温くて甘い紅茶)も飲めるようになりました。

私は、人との良好な関係を築くのに「食」や「食を介した空間」は大切だなと思っています。誰にとっても必要な日常の行為だからこそ、興味をもち、食を通じてコミュニケーションを重ねると、人間関係もうまくいくのではないかなと信じています。

誕生日の時に、ふるまわれたサモサ(ゆでたじゃがいもとグリンピースをカレー風味で味付けしたものをパイ生地で包んだスナック)。誕生日や記念日は、祝う本人がお菓子を振る舞う習慣があります

だからこそ、訪問先でチャイを飲み、インド人同僚とランチの際はインドカレーとチャパティを食べ、お祝い事として配られるインドのお菓子も食べています。私も誕生日などのお祝いや、長期のリモートワークからオフィスに復帰した時はインドのお菓子をメンバーに振る舞い、コミュニケーションを取っています。

それでもやっぱり恋しいのは日本食!近隣のアジア諸国に行くついでに日本食を買ってきた友人がいれば、普段食べることができないお魚料理や肉料理のお相伴になることもしばしば。お刺身一切れ、ステーキ一切れが、それはそれは美味しいこと……。日本食の美味しさを再認識します。

年末の手作りおせち。日本酒も欠かせません

年末には恒例のおせち作りも欠かせません。インドで手に入らない食材もあるので、日本に一時帰国する友人などにお願いして材料を揃え、年末にせっせと作っています。鰹節や昆布からお出汁を取り、味見をしていると、私はお出汁の文化で育った人なのだと実感します。

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