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9月のトピックは「危機一髪」です!
「海外移住」と聞くと、キラキラとした側面が思い浮かびがちですが、いろいろな悩みや苦労に直面します。
海外移住をしたアンバサダーの皆さんに、移住後にいちばん苦労した出来事とそこから学んだ教訓について語ってもらいます。
はじめに
マレーシアアンバサダーの佐々木華江です。
「旅にトラブルはつきもの」とはよく言われますが、まさにその通り。それが海外ともなるとなおさらです。
大学時代から社会人生活のほとんどを外国と関わりながら過ごし20年強。
元客室乗務員という職業柄もあり、これまでにアフリカや中東を含む約250都市を訪問した私ですが、その中でも思い出に残っている海外でのトラブルをご紹介します。
置き引きにお茶会…遭遇したトラブル3選
2012年 上海ティーパーティ詐欺(未遂)
観光名所で友達と自撮り写真を撮影していたら、大学生くらいの可愛らしい女子2人が「撮ってあげようか?」と英語で話しかけてきました。
怪しくなさそうと判断し、写真をお願い。その後「どこからきたの?」などと世間話が始まります。
すっかり心を許し30分ほど話し込んだ後「これから一緒にお茶会にいかない?」と誘われました。
予定があったので断りましたが、なんだかしつこい。歩き始めてもついてくるので、そこで断固とした態度をとり追っ払います。
後に調べると「中国茶会詐欺!絶対に行かないで!」など茶会詐欺に関するブログや記事がたくさんネット上に溢れているではありませんか。次の予定がなかったら騙されていたかも?!
2013年 ハワイで置き引き(未遂)
天国の海と呼ばれるラニカイビーチにて。
友人とふたりだったので、1人が荷物番、1人が海に行くというのを繰り返していましたが、1度だけ2人で一緒のタイミングで海に入った隙に事件は起こります。
これは自分たちの行動が悪かった!盗人が私たちの持ち物を持って静かに去ってゆく姿がみえたのです。
たまたま通りかかったグループでサイクリングしていた人たちに助けを求めると、なんとそのグループは米軍の海兵さんたち。
彼らが追いかけ回した結果、犯人御用となり、荷物全て(パスポートや現金・クレカを含む)無事に戻ってきてくれました。
プライベートだったのに助けてくれたアメリカ人のヒロイック精神に感謝感激。
2014年 マレーシアのホテルの部屋で2万円盗難
自然豊かなサンダカンにて、ジャングルをリバークルーズする際、ホテルの部屋に置いたリュックの中に日本円の入った財布を入れたままで出かけてしまいました。
クルーズから戻ってきた時、部屋の中は何も変わった様子がありませんでした。
ところが、日本に帰国し財布を出すと、お札だけきれいに抜き取られていることに気が付きました。ホテルの部屋は鍵をかけたから安全とは限りません。
治安がよくても軽犯罪には要注意
さて、家族でマレーシアに移住してきた私たちですが、マレーシアは東南アジア諸国の中では治安の良い国とされています。
しかし、日本と比べてると犯罪率はまだ高く、注意は必要です。
私がとある会社の面接を受けた際、マレーシアの治安について人事の方が、「ビクビクしながら暮らす必要は全然ないけれど、警戒心は必要。
「アメリカで暮らしていた頃の警戒心を持って生活していればお釣りが来るくらい」と教えてくれました。(私がアメリカ留学経験があることを知って)
マレーシアでは殺人や銃被害など生命に関わる重犯罪は多くありませんが、スリ、ひったくり、ぼったくりなどの軽犯罪は多発しています。誘拐などもあると聞いたため、子どもから目を離すことは絶対禁物です。
久々の痛恨のトラブル、ソファを注文したら…
強い警戒心を自負している私ですが、最近久しぶりに騙されてしまいました。なんと2014 年のマレーシアぶりです。
前回の記事でも書いたように、現在新しいお部屋に引っ越し中。家賃を抑えるために家具なしの部屋を選んだため、必要なものをオンラインで買い揃えているところ。
日本で主流の楽天やアマゾンのようなショッピングサイトがマーレシアにもあり、その中のひとつLazadaを利用した時のことです。
中古のソファが安く購入できるということで夫がポチッと購入。その数分後、スマホのメッセージアプリWhatsApp(日本でいうところのLINE)にすぐさまメッセージが届きます。
そこには、「あなたの荷物は配送の準備ができています。配送を進めるには印紙代RM200(約7,000円)が必要となります」という文言と振込先の情報が。
サイト外でのやりとりは怪しいと思いつつも、夫が「中古の商品だから個人間のやりとりになるし、そういうものなのかも?」というので、振込んでしまいました。
「振込みをお願いします」次々と届くメッセージ
その1時間後、「税金のクリアランスのためにさらにRM300(約10,000円)が必要となるため、もう1度振込みをお願いします。先程一緒に伝えるべきでした」と再度メッセージがきました。
今考えたら「税金のクリアランス」の意味もよく分からないのですが、さっき振り込んでしまったし、払わないと届かないのなら払うしかない、とその時は判断が鈍っていました。
2度目の振込みをした直後、「ありがとうございます。それでは今日の16時〜17時にお届けします」というメッセージが。
時間に合わせて部屋に戻り、ソファーの到着を楽しみに待っていました。しかし、16時を過ぎた頃、また魔のメッセージがやってきます。
「後15分程で到着できるのですが、ここにきて政府関係者(Government Official)に捕まってしまい、彼らにRM350支払わないと先に進めない」とのこと…。
さすがの私も気が付きました。これはやられた…、と。
もう絶対に払うものかと「イカサマ業者」に電話をかけまくり、久々に大声で怒鳴り散らしましたが、最終的には着信拒否をされ、もちろんソファーは届かず…。
ソファー代はショッピングサイトが返金対応してくれましたが、サイト外で起こったトラブルには責任を負わないスタンスだったのでRM500(約17,000円)は諦めるしかありませんでした。
日本とは違う環境、自分で自分を守る判断を
けんかしたり怒鳴り散らしたり、なんだかこれを読んでいると私が怖い人のように思えてきますね。でもそうではないと言わせてください(笑)。
海外にいるということは、自分を守ること、責任を持って行動することが、どれだけ大切か身を持って痛感します。日本のようにうまく行かないことがたくさんあるからです。
感情的になったり声を荒げたりすることは、もちろん普段の生活において何も解決しませんが、時と場合によっては必要。命の危険を感じる場合は、戦うべきか従うべきかの判断力も必要になります。
20年かけて鍛えた嗅覚がちょっとした気の緩みで騙されてしまったことは本当に悔しいですが、いい勉強代、この程度で済んで良かったと思っています。
これをきっかけにさらに気を引き締めて、マレーシアでの生活を安全・安心に楽しみたいと思います。
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