
前回の記事では、主に学校選びというポイントで、わたしたち親子がどんな風に教育移住をスタートさせたのかお伝えしました。今回は、具体的な学びと成長の様子についてお伝えしたいと思います。
好きと苦手を知る 多彩な放課後活動
我が子の通う英国式カリキュラムの学校は、幼稚園2年、Year1~8(5歳~12歳)までのミドルスクールがあります。
ミドルスクールでは、朝8時に登校し、授業は午後3時まで。午後3~4時には、放課後のアクティビティが用意され、学期ごとに自由に選択できます。
内容はスポーツ、工作、音楽、チェスやコーディング、など様々。学校の先生が担当のアクティビティは無料、外部のプロが指導するものは有料(¥1000~¥1300/回)です。
いろんなことを経験して、好きなことや苦手なことを知っていく時期なので、選んだ活動を続ける必要はなく、むしろ学期ごとに異なることに挑戦することが推奨されています。
ビギナーでも気軽に試すことができるのは親としてもありがたい一方、道具を自前で揃えないといけない点は少し大変です。我が子は、空手と合気道を継続しながら、編み物やマレーシア料理、チャリティープロジェクト(募金で必要な素材を購入し、製作物を学校イベントで売る活動)など、幅広い体験を楽しんでいます。
中学2年で進路を選択?!
なぜ学校が多様な経験の場を放課後まで提供しているのかと言うと、理由があります。それは、生徒自身が、将来を左右する学習科目をYear9(中2相当)で決めなくてはいけないからです。
英国式カリキュラムでは、Year10、11(日本でいう中3〜高1相当)の時に、IGCSE(中等教育修了資格)の試験があり、約70もの科目から約8~10科目を選び受験します。この科目選択が重要で、進学したい学部や将来の職業に応じた科目を履修しておかないといけません。
しかし中2という早い段階で、将来を決める視点を持つことは簡単ではないですよね。だからこそ、幼いうちから多様な経験を積み、世界を知り、自分の興味や適性を自覚することが大切!という点に重きが置かれているのです。

英語力アップ 親ができるサポートは?
さて、今でこそ我が子たちは英語での学校生活に慣れましたが、「どのくらいで環境に慣れた?」「いつ頃から英語を喋れるようになった?」という点は、親子移住を考える親御さんとって気になる所でしょう。
最初の3ヶ月で早くも慣れる子から、1年半くらいをかけてゆっくり適応していく子まで、子どもの性格と環境により十人十色です。でも、適応に欠かせない英語力アップには、親のサポートが欠かせません。
我が子は6歳と4歳でのスタートだったので、まずは先生の指示がわかるようになる、友達と遊ぶための意思疎通ができるようになる段階から。そして、言いたいことを伝えられるようになる、授業内容が理解できて楽しくなる、という順序で成長していきました。

ある日、息子が学校から泣いて帰ってきたことがありました。「お腹が痛いからトイレに行きたい」と言いたかったのに、なんて言ったらいいか分からなかったそうです。こんな時が成長する絶好のチャンス。
「お腹が痛い」は、“I have a stomachache”と言えるよと教えます。ついでに、I have a headache(頭痛い)、I feel sick, I don’t feel well (気持ち悪い)などの関連ワードも覚える機会に。
トイレに行きたい時は、“Can I got to the toilet?” 、保健室に行きたければ、“Can I go to the nurse?” とか言えばいいんだよと、とヘルプを出す言い回しを一緒に練習しました。
息子は、「忘れちゃうかもしれないから、書いておいて」と心配な顔に。カードを一緒に作って、いつでも見返せるようにペンケースに入れて準備しました。
こちらもついでに、“I have a question” (質問があります)や“I need your help”(教えてください)と言えれば、授業中に分からないときに質問できるよ、分からないということを先生に伝えられるね!と準備をしました。
このように、学校生活の中の困りごとを一つ一つ解消していけるように、子どもと一緒に悩んで作戦を立てることを繰り返しました。
親としてできることは、先生とのコミュニケーション。「今日はこんなことがあって、家ではこうアドバイスしたので、学校でもサポートをお願いします」などとメールで日々の些細な変化や困り事も都度伝えるようにしていました。
お迎えの時間も活かします。子どもの状況と家庭での考え方を伝えると、先生の視点からのフィードバックやアイディアをもらえます。家庭と学校の双方で、どうやって子どもを支えられるかを一緒に考えてくれる頼もしいパートナーです。
得意を伸ばす!苦手はサポートする!
出来ないことを出来るようにさせることだけに注目すると、しんどくなるもの。苦手をサポートするにしても、得意な方面からアプローチをすることを意識してきました。
11歳の娘の場合、本を読むのが大好き。授業に意欲的に参加する正義感の強いタイプ。放課後クラブでも図書館でただ本を読む日もあり、図書館を利用し倒しています。
一方、コミュニケーション面では、Year6(10歳)の頃から、女の子の友達と仲違いが起こる時も。気は強いもののまだ10歳らしい子どもっぽさがある娘と、もうティーンエイジャーですか?!と思春期にバッチリ入っているませた同級生との間で足並みが揃わないのは仕方がないこと。思春期の心の移り変わりや、友達関係をテーマにした本を勧めて、物語からヒントを吸収してもらおうと試みたことがあります。

9歳の息子は、まだ読み書きには興味が薄く、娘ほど本は読みません。一方、汗をかいて走り回り、クラスみんなを笑わせる人気者です。おしゃべりが得意で、友達と遊びまわることで英語力もコミュニケーション力も育んできたタイプ。どんどんお友達のママに声をかけて、一緒に遊ぶ計画を立てるのが私の仕事です。
そんな息子も、学年が上がるごとに読み書きの力が必要になり、お調子者の彼も授業で挫折を味わい気弱になった時があります。そんな時には、やっぱり先生が頼りになります。

相談した結果、クラスのみんなで得点を競っている学習アプリを積極的にやる事で、友達と楽しみつつ、いつの間にか繰り返しの学習になっている状況を作る工夫をしました。また、お喋りな点を生かして、クラスでエコ活動のリーダーに挑戦し、みんなの前でプレゼンをする機会も作ってもらいました。
こうした経験を通じて、息子は人の役に立つ実感を得て自尊心を保つことができました。それだけでなく、彼自身が本来持つ明るさやコミュニケーション力を生かして、クラスでの居心地を良くするためにも貢献。これからもひとつひとつ壁を一緒に乗り越えていきたいです。
もえこさんの過去記事はこちら
コメントを残す