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12月は、自由テーマでの掲載です。
フィリピンで妊娠生活を送るヒデシマさん。いよいよ今回は出産についての報告です!さて、フィリピンでの第一子出産はどうだったのでしょうか?
ヒデシマさんの過去記事はこちら
はろーぽ!フィリピンのヒデシマです。
これまで妊婦検診や、子育て環境など、フィリピンでの妊娠生活についてお伝えして来ましたが、今回は大詰め、出産についてレポートします。日本の妊娠関連情報とは違った、驚いた点についてお伝えします。
どうやって伝える?分娩の進み具合、呼吸方法
診察を受けるだけなら、日本語通訳サービスをお願いすれば良いフィリピン。
一方で、出産の場合、分娩室エリアには、妊婦と家族1名しか入室できないため、通訳サービスが使えず、妊婦が自力で医師・看護師とコミュニケーションを取らねばなりません。
通常の診察でさえ英語での受け答えに不安のある私が、産前産後の疲弊した状態で正しくコミュニケーションを取れる自信はありません。
そこでフィリピンで出産した友人からアドバイスを受けて作成したのがこちら。
左は、「分娩の進行状況を教えてほしい」「呼吸方法を教えてほしい」などの病院へのリクエストをイラスト付きでまとめたもの。右は、出産予定日や出産経験の有無など、病院からよく聞かれた情報をまとめたものです。
実際には、基本的な受け答えはなんとかなり、夫の立ち合いや呼吸のリードなど病院へのリクエストは最初から対応してもらえました。使う機会は少なかったものの、いざとなればこの紙で!という心の準備が出来ていたので最低限のお守りにはなったように思います。
一方で、困ったのは分娩中です。スマートフォンや紙が持ち込めない中、聞きなれない用語が飛び交っていました。雰囲気で重要そうなところだけ聞き返し、「Yes」か「OK」しか返事できなかった記憶が…(笑)
恐らく3割程しか理解できていなかったと思います。
幸いにも、担当医師が、産後、病室に訪ねて来てくれ、重要な単語は翻訳アプリで日本語にしながらあらためて病状を説明してくれたので、とても助かりました。
分娩中のコミュニケーションに困らないためにも関連用語は理解しておいた方が次回は安心かもしれません。
日本よりも割高!出産費用の合計は
今回私がお世話になった病院は都市部の総合病院で、患者も外国人や富裕層のフィリピン人が多く、恐らく私の出産費用はフィリピンでは割高の部類に入ります。
ただ、この病院で出産する日本人も多く、ある意味、日本人がフィリピンで出産する場合の標準とも言えます。今回は入院期間がやや長引いたこともあり、トータルで100万円程度(無痛分娩+追加手術(会陰裂傷の縫合)+入院費用)でした。
知人に聞いてみると、無痛分娩でも入院期間が短くて追加手術がない場合は40万円程度で済んだという人も。一方で、帝王切開ならトータル120万円超と、出産方法や入院期間によって金額はかなり左右されます。
明細を見ると、無痛分娩時の麻酔や陣痛促進剤は数千円程度、入院時の看護師代も数万円程度と安いです。
高額な理由は、医師への支払いでした。産婦人科医、麻酔科医、外科医、小児科医で合計70万円程を占めていて、医師の高給さを実感しました(笑)。
一方で、病室は広々として静かで、清潔な環境。
各医師も毎日経過観察しに来てくれ、投薬や赤ちゃんのケアなどを担当してくれた看護師も親切。フィリピン人あるあるの、時間にルーズ、頼んだのに忘れられる、のようなミスがありませんでした。
何より、ソファベッドとは言え、夫が宿泊できたのもよかったです。(Wifiもあったので夫は仕事もできていました。)
費用に対して満足度は高かった、と言うのが、私のフィリピンでの初出産への総合評価です。
賛否両論の入院食 気になる判定は…
気になっていたのは、入院食。
というのも、知人たちからの事前評判は「美味しかった!」と「食べられたものじゃなかった…」と、半々だったからです。
食事はすべてフィリピン料理。大体、朝はパンと卵か肉料理、昼と夜は白米に肉か魚のメイン、付け合わせ、デザートというパターンで、出産後には、お祝い御膳も出ました。
私たち夫婦も楽しみにしていたのですが、ここでも意見が分かれる結果に。私は想像より美味しかった、という一方で、夫は美味しくないという判定でした(笑)。
入院食は患者の分のみ。付き添いで一緒に泊まってくれる夫は日本食をデリバリーで頼み、私もおすそ分けしてもらう、という食生活を送りました。
ただ、油ものも多く、野菜は少ない食事が多くで、産後の体調によっては入院食を受け付けないかもしれません。
フィリピンで出産と聞くと、日本よりも遅れた設備で、言葉も通じず、入院も不便でストレスがたまるのでは……という印象をお持ちの方もいるかもしれません。
私の親と祖父母はフィリピンでの出産を最初は心配していました。
しかし、病室や食事の様子を電話や写真で伝えると、やはり想像以上に良いねという印象を持ってくれました。
今回の出産で特に感じたのは、フィリピンはお金を出せば、日本と同じかそれ以上のサービスを受けられるということです。
部屋はいくらでもオプションを付けて快適に過ごせますし、入院食が美味しくないなら、デリバリーで配達してもらうのもOK。
もちろん、そこまでしなくても快適ならば、その方が低コストでラッキーですが、人生の一大イベントなのだから、出来るだけ快適に済ませられた方が良いと、今回出産を経て実感しています。
何より、現地で産めれば、一番近くにいてほしいパパに立ち会って、最初から一緒にいてもらえるという大きなメリットもあります。
フィリピンでも日本と同じように働きながら出産することができますので、是非参考にしてください!
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