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3月のトピックは、「後悔」です。
「海外移住」と聞くと、華やかでキラキラしたイメージが思い浮かびますが、異国で働き生活するには苦労はつきもの。理想と現実のギャップに悩むこともあるはずです。いいことばかりでない海外生活の現実をアンバサダーの皆さんに素直に語っていただきます。
はろーぽ!フィリピンのヒデシマです。
3月は出会いと別れ、新生活の時期ですね。かくいう私も5年前の今頃、フィリピンに引っ越してきて、慣れない環境で右往左往していました。
今回は、特に私がフィリピンに来たばかりの頃に感じた大変さについてお話しします。
インフラの弱さに振り回され…
フィリピンでは、時おり計画断水があります。
理由は、首都マニラを含む地域の生活用水の約9割がアンガット・ダム頼みだから。雨季に雨量が少なかった場合、乾季になるとダムの水位が下がりすぎるため、水不足を避けるため計画断水が実行されるのです。
これが意外と大変で、計画を知らずに出ると思った水が出なかったり、水の確保に奔走したり、計画が直前で変わって振り回されたり…。
ある日は、断水と停電が同時に発生!暑くて暗い中、Wi-Fiもダウンして情報も得られず、仕方なく1階から2階へウォーターサーバーの水(約18kg)を運び、水浴びをした時には心細さで泣きました。

また、フィリピンの台風は想像以上に強烈です。特に忘れられないのが、出産後の退院日に直撃した台風。
ネットはダウンし、電柱は倒れ、道路は冠水。帰宅直前で木が折れて道を塞ぎ、遠回りせざるを得ない状況に…。幸い家の中は無事でしたが、メイドさんの実家は浸水し、家電や家具が壊滅的な被害を受けました。
この台風で、死亡者は50人とも報道されました。
その多くが土砂災害や河川の氾濫などによるもの。夜間に電気が無く救助活動が遅れたことによる二次災害も原因とのことで、インフラや災害救助の脆弱性がニュースになっていました。
体調悪化するほどの大渋滞
公共交通機関のトラブルに見舞われることも多々あります。特に、フィリピンは他の東南アジアと比べ、まだまだ公共交通機関が弱く、自動車依存が高いです。
もちろん電車もありますが、時間通りには来ません。そのため、乗り換えが必要になると、その駅の間をタクシーなどで移動しなければならない始末…。
しかも、電車はマニラ首都圏の一部のみ。地方都市はバスや乗り合いバス(ジプニー)に頼らざるを得ません。
結果として、朝晩の通勤ラッシュやパーティーシーズンであるクリスマス(ドレスやプレゼントの買い出しにいそしんだり、長期休暇をとったりと、なんと9月頃から!)には、幹線道路が大渋滞。さらに、大雨が重なると道路が冠水し、渋滞が悪化。
当時、夫の通勤時間が往復3~4時間に達し、体調不良に陥ることも増えたため、私の転職をきっかけに夫の職場の近く、マニラから車で1時間程離れたラグナという地方へ引っ越しました。

フィリピン人はこうした不便にも「またか…まあ仕方ないか」と開き直る人が多いです。
その影響を受け、日本の整ったインフラに感謝しつつ、私自身も少しずつ楽観的になってきました。
ちなみに、フィリピン歴13年の夫(日本人)は、停電と断水のコンボの日、「冷蔵庫のアイスが溶ける前に!」と、ろうそくの明かりでハーゲンダッツパーティーをしていたそう。深刻に受け止めすぎず、その場を楽しむ力は、海外生活で身に付けるべきスキルなのかもしれません。
そう思うと、こちらで出会う日本人はそんなあっけらかんとした前向きな人が多いのは必然かもしれませんね。
日本食が恋しくてたまらなかった日々
フィリピン移住当初、私にとってホームシックの1番の原因は「食」でした。
移住に際し、調理器具を船便で送ったために、すぐに自炊を始められなかったのも原因なのですが、近所では日本食が手に入らず、ローカルフードは口に合わない、という環境にいること自体が、私にとって大きなストレスに。
日本ではそこまで意識していなかった「食」が、実は自分の心と体に大きく作用し、日常の土台となっていると分かった瞬間でした。
自炊を始め、都会の日本食材店、日本食居酒屋などに行けるようになると、ようやくホームシックも緩和されました。この経験から、今でも、週1回マニラの日本食材店で好きなものを買う、と言うのが、私にとって1番のストレス発散になっています。

簡単に食べられるインスタント食品はバラエティ豊かです。
私がマニラに行くもう1つの楽しみが日本食レストラン。ローカルスーパーでは手に入らない、もやし、サツマイモ、牛すじなどの食材や、手の込んだ料理が楽しめるのが外食の楽しみです。
フィリピン移住前にタイ、マレーシアでも働いた経験がありますが、2カ国と比べるとフィリピンの日本食レストランは、お店の数もバリエーションも少ないです。それでも、私が住む5年の間に大分豊富になってきました。


受け入れることがすべてじゃない
どの国に行っても、日本の便利さや快適さを知っていると不満は出てきます。特に移住直後に感じるギャップは大きいもの。でも、無理に受け入れる必要はありません。
環境に慣れ、対処法を知れば、その国での快適さを見つけることができます。私も「日本が好き!」といいながら始めたフィリピン生活も5年になり、「ここも悪くないな」と思えるようになりました。
自分にとって心地よい方法を探しながら、無理せず海外生活を楽しんでいこうと思います!
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