青天の霹靂の妊娠!「働き続けられるの?」
はろーぽ!フィリピンのヒデシマです。
フィリピン在住4年目で、現地生活にもすっかり慣れた私ですが、現在第一子の妊娠という人生の一大イベントに突入!今回は、今私の1番の関心事である「フィリピンにおける妊娠生活」について紹介します。
元々子どもは1、2年後くらいに欲しいと考えていた我々夫婦からすると、今回の妊娠は青天の霹靂でした。しかも、私自身は今年の3月に転職したばかり。転職早々、妊娠が発覚した時には正直、妊娠の喜びよりも、「私、働き続けられるの?」「(転職したての妊娠なんて)会社に何と言えば…」と不安でした。
最初に白状すると、私は交友関係は狭く、SNSは苦手で、ついでに心配性。「フィリピンでも日本と同じような日常生活を」をモットーに日々生活しており、野望をもってフィリピンに来た方、文化の違いを面白がりながら過ごす人と比べるとかなり省エネ生活を送っていると思います。今回はそんな省エネ型の私が、フィリピンでの妊娠に関する不安を解消・軽減するまでのお話をさせて頂きます。
転職早々の妊娠報告。結果は意外にも…?
まず、私にとって最初の懸念事項が仕事でした。転職早々の妊娠で報告しづらい。しかも、どうやってフィリピンで育児と仕事を両立すれば良いか分からない。でも、妊娠出産を理由に折角入社させてくれた会社は辞めたくない! こんな悩みについて振り返ってみます。
①職場への妊娠報告
私が上司に報告したのは、入社1か月の時でした。日本では安定期と呼ばれる妊娠5カ月頃の報告が一般的ですが、実はフィリピンでは、妊娠検査薬で陽性になった途端に職場に報告する程、職場への妊娠報告はオープンで、ハードルが低いです。
本音を言うと、最悪の場合は解雇も覚悟していました。ところが、妊娠中・産休明けの女性社員がバリバリ仕事をしている職場環境や上司が子育て奮闘中であることが功を奏してか、すんなり受け入れてくれました。むしろ、産後も働き続けたいという意思を伝える良い機会となり、これからの業務内容も相談しやすくなりました。
ちなみにフィリピンには、1,400万人ものシングルマザーがいます。これはなんと日本の10倍!時には10代で出産し、20代前半で子どもだけでなく、親・きょうだいの生活も支えるために働いているケースもあります。シングルマザーが珍しくないためか、家族を支えるという前向きな責任感のためか、彼女たちにはあまり悲壮感はなく仕事に取り組んでいるように見えます。
私にとっては、妊娠報告も、産後の復帰相談もハードルが高いことでした。でも今振り返ると、フィリピンでは一般的で、悩むことはなかったんだろうなと、思います。もちろん、家庭環境や富裕の程度にも左右されるでしょうが、こうしたパワフルな女性たちが産後早々に職場復帰している姿を見ると、背筋が伸びる気持ちです。
②産休/育休制度
日本では、産休として産前6週間と産後8週間、そしてその後1年以上の育休が取得可能です。フィリピンの場合、産前産後の区別はなく、産休は105日(15週)と日本より若干多め。しかし、育休は制度自体がありません。
また、産休自体は有給扱いですが、延長は30日が上限で無給です。フィリピンでは、親・きょうだいと同居する家族が多いため、基本的に家族が赤ちゃんの世話をしてくれます。なんなら月~金曜は地方に住む家族に赤ちゃんを預ける家族も。働き手であるパパ・ママたちは職場近くに住んで、出稼ぎのような働き方をする人もいるほど、フィリピンで子育ては「家族でするもの」という意識が強いです。
ですが、私のように家族のサポートなしで復職したい場合には、「ヤヤ」というベビーシッターを雇用するという方法が一般的です。ヤヤさんを雇用するためには、まず契約形態(住み込み/通い)を決め、契約条件を細かく記した契約書を作成(勤務時間、給与、業務内容、解雇条件、禁止事項など)。SNSや人材派遣会社等に求人を出し、面接して、雇用という流れです。私も、ヤヤさんの契約書を作成している真っ最中。よいヤヤさんに出会え、スムーズな復職が叶うのを願うばかり…!
病院には悪い思い出…でも、きちんと選べば安心!
妊娠すると、定期的な妊婦検診や、血液検査や超音波検査などで頻繁に病院に通う必要があります。フィリピンで働いている場合、日本に帰国して…というわけにはいかないので、フィリピンでかかりつけ医を見つけるのが現実的です。
私は以前、40度の発熱時に半屋外で7時間待たされたり、歯医者で突然歯を抜かれてしまった経験から、フィリピンのお医者さんを信用していません(笑)。そのため、最初は日本人医師もしくは日系病院での受診を希望していました。
しかし、通える範囲に日本人医師は見つからず、日本人会の診療所は火・木曜の昼間のみの開院。働きながら通うのは難しいことが分かり……。結果的に今は、マニラ都市部にあり、日本人も多く通院しているマカティメディカルセンターという総合病院の産婦人科に通っています。
現在は問診、超音波検査、血液検査となどの医療サービスしか受けていませんが、設備や医師の応対など、日本と比べ大きな差はありません。いつもニコニコして明るいフィリピン人医師の説明は分かりやすく、日本人の通訳の方も同席してくれます。不安なことがあればいつでも、スマホのチャットで相談もできます。フィリピンでも地域や医療機関を選べば、安心して通院できるのだと在住4年目にして初めて実感しています(笑)。
ちなみにこの病院含めてフィリピンの病院は、診察も検査も待ち時間が日本と比べてとにかく長いです。日本なら予約時間に行けば15-30分も待てば診察してもらえるところが、フィリピンではそもそも予約時間が8-12時と言うような範囲で示されるため、何時に行ってもどれだけ待つかはランダムと言うのが困ったところ。そのため、毎回妊婦検診時は半日余裕をもって通院しています。
ベビーグッズはいろいろ。足りない情報はアプリで
フィリピンの病院にはないことといえば、沐浴や授乳の方法などの赤ちゃんとの生活に関わる情報。日本では、両親学級や助産師さんによるレクチャーを受けられますが、フィリピンではこうしたサポートがないのです。
最初は日本との差を感じ、がっかりすることも多々ありました。けれど最近は、便利なアプリもたくさん。日本人産婦人科医にオンラインで相談できる「産婦人科オンライン」というサービスや、「ninaru」、「トツキトオカ」といった妊娠アプリを活用して日本から情報を得ています。
また、探してみると選択肢は多くはないものの、ベビーグッズのお店もグッズの種類もいろいろあることが分かりました。日本に一時帰国をして、ベビーグッズを買い揃えようと考えていましたが、フィリピンで買うことにしました。
不念が全てなくなった訳ではなく、細々とした悩み(里帰り出産をするのかどうか、赤ちゃんの出生届やパスポートの申請の方法、マタニティ服が売っていない問題などなど)に現在進行形で取り組み中ですが、少なくとも出産までの生活は、夫婦2人で今までの生活の延長線上でやって行けそうです。
もし、今後海外で働きながら妊娠を希望されている方には、スーパーウーマンでなくても、今のフィリピンなら働きながら出産は少なくともできそうですよ~とゆるくお伝えしたいと思います。今後、また機会があれば、妊娠生活、もしくは出産後の体験談についても発信したいと思います。それでは!
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