海外就職その後の体験談
『4年後の永久滞在許可申請に向けて、ドイツ語特訓中』ドイツ:デュッセルドルフ在住1年目Y.Tさん39歳
海外就職をして3年以上経過した方のインタビュー
Q1:現在お住まいの国及び都市はどこですか?
2019年8月まで:ベトナム・ホーチミン
2019年9月から現在:ドイツ・デュッセルドルフ
2019年9月から現在:ドイツ・デュッセルドルフ
Q2:Q1での勤務年数は?
約4年間(ベトナム・ホーチミン)
9ヶ月経過(ドイツ・デュッセルドルフ)
9ヶ月経過(ドイツ・デュッセルドルフ)
Q3:日本を離れてから現在までの経緯は?
東京都内大学卒業後、都内にある知的障害授産施設にて生活支援員業務を約3年間
↓
オーストラリアにてワーキングホリデービザにて滞在(2年間)、その後アジア周遊旅行(6ヶ月)
↓
日本に帰国。留学斡旋業の営業・マーケティング職及び英会話教室運営業務を3年間
↓
ヨーロッパ周遊旅行3ヶ月のち、転職活動。ベトナム・ホーチミン市での勤務開始。日系物流企業の国際個人貨物オペレーション及び営業職として4年間勤務。
↓
2019年9月より、ドイツ・デュッセルドルフにて現職。ベトナムでの業務内容はほぼ同様。ただし他社への転職。
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オーストラリアにてワーキングホリデービザにて滞在(2年間)、その後アジア周遊旅行(6ヶ月)
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日本に帰国。留学斡旋業の営業・マーケティング職及び英会話教室運営業務を3年間
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ヨーロッパ周遊旅行3ヶ月のち、転職活動。ベトナム・ホーチミン市での勤務開始。日系物流企業の国際個人貨物オペレーション及び営業職として4年間勤務。
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2019年9月より、ドイツ・デュッセルドルフにて現職。ベトナムでの業務内容はほぼ同様。ただし他社への転職。
Q4:現在、どんな業界、職種でお仕事をされていますか?差し支えなければポジションもお知らせください。
日系物流企業にて全個人貨物(国際EMS、引っ越し貨物等)のオペレーション業務及び日本人窓口として従事しています。
物品輸送依頼及びそれに伴う下見、見積もり提示から輸送後の請求作業、通関及び配送等手配、その他諸々のサービスを提供しています。
実務は基本的に社内のドイツ人スタッフが行いますが、日本人スタッフも一緒にそれらを行う必要があります。また日本人顧客との間に入っての問合せ対応、案件獲得、案件・納期管理、成果物提出や報告も行います。
物品輸送依頼及びそれに伴う下見、見積もり提示から輸送後の請求作業、通関及び配送等手配、その他諸々のサービスを提供しています。
実務は基本的に社内のドイツ人スタッフが行いますが、日本人スタッフも一緒にそれらを行う必要があります。また日本人顧客との間に入っての問合せ対応、案件獲得、案件・納期管理、成果物提出や報告も行います。
Q5:海外だからこそ経験できた仕事内容を具体的に教えてください。
ベトナムでは、常に第一線で業務ができたこと。新規顧客獲得のアプローチ、日々のオペレーション、などなどほぼ私一人で決めることが出来、裁量が大きく勉強になりました。また日本人スタッフは課に私一人だけだったため、どのように一連の流れを回せば円滑にいくかなど日々考えていました。これらは日本ではなかなか経験できないことだったと思います。ドイツでは他の日本人スタッフも多くまたドイツ人スタッフのマネージメントもそれほど必要ないため、新興国と先進国の違いかと思いますが、少し拍子抜けしてしまっている感じがします。
Q6:苦労したことは?壁にあたったことは?帰りたいと思ったことはありますか?
<それはいつ頃ですか?>
①ベトナム滞在1年目と3年目
②ドイツ滞在1年目(コロナ禍中)
<それはどのようなことですか?>
① 慣れない環境での生活と仕事で原因不明の発熱が毎月一回、半年くらい続いたとき。またベトナム人スタッフへの指導方法をどのようにして良いかわからずどう接していって良いかスランプみたいな感じに陥った。
また、会社内の組織運営等への不満、体育会系の社風が最後まで自分に合わなかった、社内現地採用スタッフが新卒でベトナムに来た人が多く、自分が指導しなくてはならないなどにより負担が多すぎて辛かった。結局それらが改善しないため現職への転職とつながった。
② 現職はドイツではエッセンシャルワーカー(注、スーパーマーケット、インフラ業などの日常生活維持に最低限必要であるために従事する従業員スタッフ)扱いのため、コロナ禍のロックダウン中も通常出勤であったが、4月より貨物量減少により隔週勤務(5割勤務)に突入。(2020年7月現在は8割勤務です。)4月はもともと2週間の長期休暇取得月だったため、ロックダウンによりどこも行けない、まだ人脈がそれほどない中でのロックダウン下での生活は想像以上に孤独で正直帰りたくなった。そんな中ベトナム時代の友達とよくテレビ電話をしていたので、それが紛れて助かりました。(2020年5月中旬より、ノルトライン・ヴェストファーレン州はロックダウン解除となり、お店、飲食店は段階的に開くようになったため、通常生活に近づきつつあります。6月上旬より国内旅行も解禁となりましたが、国を超えた移動はまだ一部を除くEU圏内のみ、フェスティバル等の開催は少なくとも10月末まで禁止となります。)
①ベトナム滞在1年目と3年目
②ドイツ滞在1年目(コロナ禍中)
<それはどのようなことですか?>
① 慣れない環境での生活と仕事で原因不明の発熱が毎月一回、半年くらい続いたとき。またベトナム人スタッフへの指導方法をどのようにして良いかわからずどう接していって良いかスランプみたいな感じに陥った。
また、会社内の組織運営等への不満、体育会系の社風が最後まで自分に合わなかった、社内現地採用スタッフが新卒でベトナムに来た人が多く、自分が指導しなくてはならないなどにより負担が多すぎて辛かった。結局それらが改善しないため現職への転職とつながった。
② 現職はドイツではエッセンシャルワーカー(注、スーパーマーケット、インフラ業などの日常生活維持に最低限必要であるために従事する従業員スタッフ)扱いのため、コロナ禍のロックダウン中も通常出勤であったが、4月より貨物量減少により隔週勤務(5割勤務)に突入。(2020年7月現在は8割勤務です。)4月はもともと2週間の長期休暇取得月だったため、ロックダウンによりどこも行けない、まだ人脈がそれほどない中でのロックダウン下での生活は想像以上に孤独で正直帰りたくなった。そんな中ベトナム時代の友達とよくテレビ電話をしていたので、それが紛れて助かりました。(2020年5月中旬より、ノルトライン・ヴェストファーレン州はロックダウン解除となり、お店、飲食店は段階的に開くようになったため、通常生活に近づきつつあります。6月上旬より国内旅行も解禁となりましたが、国を超えた移動はまだ一部を除くEU圏内のみ、フェスティバル等の開催は少なくとも10月末まで禁止となります。)
Q7:Q6をどのように克服しましたか?
<克服するうえで準備したことや必要になったものは?>
①については同じ環境で働く友人に状況を聞いてもらい、スタッフさんへの接し方は徐々に慣れていきました。査定については自分から申し出ないと忘れてしまわれていたため、売上前年比などを表などに纏めて査定資料にしてもらうよう上長に提出したりしていました。
②についてはベトナム時代の友人に本当に助けてもらい、幸い徐々に通常生活に戻りつつあり、少ないながらも外国人の友達も日本人の友達も出来てきたためほぼ改善した。
<克服した方法や取り組みは?>
ベトナムでは、日々の業務量が膨大で苦労や悩みはあったのですが、休暇も少なく隔週土曜出勤だったりと、休む暇がなく時が流れていったような感じがします。
ドイツでは、業務の社内での分業化が進んでいること、有給休暇日数が多く、繁忙期外はベトナム時代より早く帰宅出来るなど労働条件が格段に向上しました。加えてコロナ禍での短縮勤務でさらに自分を見つめ直す時間が増え、今後について真剣に考える良い機会になったと思います。
①については同じ環境で働く友人に状況を聞いてもらい、スタッフさんへの接し方は徐々に慣れていきました。査定については自分から申し出ないと忘れてしまわれていたため、売上前年比などを表などに纏めて査定資料にしてもらうよう上長に提出したりしていました。
②についてはベトナム時代の友人に本当に助けてもらい、幸い徐々に通常生活に戻りつつあり、少ないながらも外国人の友達も日本人の友達も出来てきたためほぼ改善した。
<克服した方法や取り組みは?>
ベトナムでは、日々の業務量が膨大で苦労や悩みはあったのですが、休暇も少なく隔週土曜出勤だったりと、休む暇がなく時が流れていったような感じがします。
ドイツでは、業務の社内での分業化が進んでいること、有給休暇日数が多く、繁忙期外はベトナム時代より早く帰宅出来るなど労働条件が格段に向上しました。加えてコロナ禍での短縮勤務でさらに自分を見つめ直す時間が増え、今後について真剣に考える良い機会になったと思います。
Q8:海外就職して得たこと(成長したこと)は何ですか?
・ローカルスタッフと一緒になって一つの案件を完了させる力。
・それを円滑にするための複数言語の取得。(物流会社勤務の方はマネージメント層以外は英語を話せる方が少ないため、ベトナム語、ドイツ語ともに勉強しました。ドイツ語は現在も勉強中。)
・スケジューリング能力の向上。(数多くの業務を少ない日本人で遂行するため、先読み力が上がった。)
・他スタッフへのリマインドするタイミングとその後のチェック。(特にベトナムでは重要でした。)
・異文化を受け入れて業務を遂行する力。
・モノの流れや輸出入に関すること全般。
・各国の通関事情の把握。
・それを円滑にするための複数言語の取得。(物流会社勤務の方はマネージメント層以外は英語を話せる方が少ないため、ベトナム語、ドイツ語ともに勉強しました。ドイツ語は現在も勉強中。)
・スケジューリング能力の向上。(数多くの業務を少ない日本人で遂行するため、先読み力が上がった。)
・他スタッフへのリマインドするタイミングとその後のチェック。(特にベトナムでは重要でした。)
・異文化を受け入れて業務を遂行する力。
・モノの流れや輸出入に関すること全般。
・各国の通関事情の把握。
Q9:現時点でかまいませんので、今後のキャリアをどのように考えていますか?
ベトナム時代は4年間ずっとドイツへの転職を考えていたため、それがモチベーションに繋がり、ドイツ語学校に行ったり、(ベトナムにあるドイツ語語学学校は他国と比較すると学費がかなり安価です!)経歴書に書けることを少しでも増やす等の努力をしてきました。
それがドイツでの勤務が始まると、生活や言語で慣れるのに精一杯で今後についてはあまり考える余裕がありませんでした。(ドイツは都市にもよりますが、生活の場で英語をあまり話してくれません。家を決めるのも高倍率過ぎて入国間もない外国人にはものすごいハンデがあります。)
ドイツでの最初の2年~3年間(私の場合は2年分)の滞在許可はたいてい雇用主制限が付きます。(要は現在雇用されている雇用主での勤務以外での滞在不可)それが次の更新(2021年8月)でこの制限がなくなる見込みです。そうなると雇用先がどこでも可能となり、転職も自由になり余裕が生まれます。それまでに引き続きドイツ語をレベルアップさせて、転職に繋げたいと考えています。
現在の業務はベトナムでの経験は活かせてはいると思うのですが、かなり業務の進め方が異なり、それがスキルアップになっているとは思えないからです。また現在在住のデュッセルドルフに拘らず、ベルリン等での転職活動も視野に入れています。
その後は約4年後に永久滞在許可の申請ができるようになります。その時までにドイツ語中級レベルの証明が必要のため、来年あたりにはそれを取得して、将来的な選択肢を増やすために繋げたいと考えています。例えばドイツ国内でフリーランスとして働くにあたり、この永久滞在許可がないと、外国人である場合、それが出来ないためです。(ドイツ語中級レベル終了証明が無い場合、滞在許可は永遠と3年更新になるそうです。)
それがドイツでの勤務が始まると、生活や言語で慣れるのに精一杯で今後についてはあまり考える余裕がありませんでした。(ドイツは都市にもよりますが、生活の場で英語をあまり話してくれません。家を決めるのも高倍率過ぎて入国間もない外国人にはものすごいハンデがあります。)
ドイツでの最初の2年~3年間(私の場合は2年分)の滞在許可はたいてい雇用主制限が付きます。(要は現在雇用されている雇用主での勤務以外での滞在不可)それが次の更新(2021年8月)でこの制限がなくなる見込みです。そうなると雇用先がどこでも可能となり、転職も自由になり余裕が生まれます。それまでに引き続きドイツ語をレベルアップさせて、転職に繋げたいと考えています。
現在の業務はベトナムでの経験は活かせてはいると思うのですが、かなり業務の進め方が異なり、それがスキルアップになっているとは思えないからです。また現在在住のデュッセルドルフに拘らず、ベルリン等での転職活動も視野に入れています。
その後は約4年後に永久滞在許可の申請ができるようになります。その時までにドイツ語中級レベルの証明が必要のため、来年あたりにはそれを取得して、将来的な選択肢を増やすために繋げたいと考えています。例えばドイツ国内でフリーランスとして働くにあたり、この永久滞在許可がないと、外国人である場合、それが出来ないためです。(ドイツ語中級レベル終了証明が無い場合、滞在許可は永遠と3年更新になるそうです。)
Q10:最後に、これから海外就職を希望される方へどのようなことでも良いので、コメントください。
賛否両論あるかと思いますが、個人的に新卒後の海外就職はあまりお勧めしません!!
海外拠点ではどこの企業さんも少ない日本人で回しているので、新卒の方への教育がほぼできません。
仮にその教育を受けず自力でマスターしていったとしても、いざ将来的に日本へ帰国した際、特に新興国のみでの経験だと間違った体系などで取得してしまっていたりと日本で通用するレベルに届かないかと思います。
なんだかんだで20代のうちの母国での経験が土台にあることによってその幅を広げたり、未経験の業種にチャレンジしたりするのが海外就職の良いところ(特に新興国では。)であると思います。
それに基本的なビジネスマナーは日本で身につけた方が絶対に良いです。誰に何をどのように伝えるか、メールのCCとは何か、国際電話のかけ方等、そういったことをベトナム時代他の日本人同僚に教えるのは本当に大変でした。。
特に東京ですと色々と窮屈なのはとても良くわかりますが、まずは数年日本での職務経験を踏まえてから海外就職へ挑戦した方があとになってプラスになることが多いと思います。またドイツへの転職を考えている方がいらっしゃいましたら、日本での経験+ワーホリビザ、この両方を持ち就職活動するのがベストです。でもワーホリビザは30歳までしか申請できないので、必然的に20代後半での渡航となってしまいますが。。日系企業が多いデュッセルドルフでもドイツ外にいる方よりドイツ在住かつ滞在許可証を所得済の方で求人の穴埋めが間になってしまうこと、ワーホリビザがあれば労働可かつその後の就労ビザへの切り替えは容易なようなのでこの方法をお勧めします。という私は転職活動時30代後半でしたので、ベトナム時代の経験のみでの勝負になってしまいました。
あと最後に他責は禁物です!いつも他責の人は人がどんどん離れていき、チャンスも逃していっているように見えます。壁にあたっても常に何がそれに対して足りなかったのかを考えて進めば着実に一歩一歩進むと思います。
海外拠点ではどこの企業さんも少ない日本人で回しているので、新卒の方への教育がほぼできません。
仮にその教育を受けず自力でマスターしていったとしても、いざ将来的に日本へ帰国した際、特に新興国のみでの経験だと間違った体系などで取得してしまっていたりと日本で通用するレベルに届かないかと思います。
なんだかんだで20代のうちの母国での経験が土台にあることによってその幅を広げたり、未経験の業種にチャレンジしたりするのが海外就職の良いところ(特に新興国では。)であると思います。
それに基本的なビジネスマナーは日本で身につけた方が絶対に良いです。誰に何をどのように伝えるか、メールのCCとは何か、国際電話のかけ方等、そういったことをベトナム時代他の日本人同僚に教えるのは本当に大変でした。。
特に東京ですと色々と窮屈なのはとても良くわかりますが、まずは数年日本での職務経験を踏まえてから海外就職へ挑戦した方があとになってプラスになることが多いと思います。またドイツへの転職を考えている方がいらっしゃいましたら、日本での経験+ワーホリビザ、この両方を持ち就職活動するのがベストです。でもワーホリビザは30歳までしか申請できないので、必然的に20代後半での渡航となってしまいますが。。日系企業が多いデュッセルドルフでもドイツ外にいる方よりドイツ在住かつ滞在許可証を所得済の方で求人の穴埋めが間になってしまうこと、ワーホリビザがあれば労働可かつその後の就労ビザへの切り替えは容易なようなのでこの方法をお勧めします。という私は転職活動時30代後半でしたので、ベトナム時代の経験のみでの勝負になってしまいました。
あと最後に他責は禁物です!いつも他責の人は人がどんどん離れていき、チャンスも逃していっているように見えます。壁にあたっても常に何がそれに対して足りなかったのかを考えて進めば着実に一歩一歩進むと思います。
プロフィール
『4年後の永久滞在許可申請に向けて、ドイツ語特訓中』ドイツ:デュッセルドルフ在住1年目Y.Tさん39歳
ドイツで選択肢を増やす
日本の大学を卒業後、ソーシャルワーカー業務、ワーキングホリデープログラム参加。帰国後、留学アドバイザーとして3年間従事し、海外就職の目標を叶えるためベトナムの日系物流会社にて4年間勤務。現在はドイツ・デュッセルドルフの日系物流企業にて国際個人貨物のオペレーション及び営業職として勤務中。